■生活うどん 柳川

柳川うどん
観音寺市観音寺町甲2814
木曜定休
9:00〜18:30
かけうどん  280円
釜あげうどん 280円
卵とじうどん 320円

[柳川画像]このページには携帯の[戻る]ボタンでお戻りください

20数年前に大阪でうどん屋を開いて、現在も伊丹市で店を営む香川県観音寺市出身のN氏は語る。
「最初はなぁ、もちろんイリコだしのうどんを出したんやけどね、こんなクサイうどん大阪で受けるわけないって言われてなぁ…。それと生醤油うどんの値段をいくらにするかで悩んだわ。そういう食べ方大阪の人は知らんから、うどん玉に醤油かけるだけでなんでこの値段やねん、って怒られてなぁ」
今の讃岐うどんブームを隔世の感で眺めながら彼は続ける。
「なんか、地元讃岐で打った麺でないと讃岐うどんと名乗ってはいけない、みたいな事を言ってる業者もいるけど、こっちでずっと頑張ってきた俺らみたいなヤツの事をどう思ってるねんって言いたいわな」
子供のころからおばあちゃんが打ったぴっぴ(讃岐の幼児語でうどんのこと)を食べ、地元のうどん屋で修行をして大阪に出てきたN氏。
「観音寺に行くことがあったら、師匠の店に行ってみてよ。柳川っていう店やから」


昭和2年創業の老舗、観音寺「柳川」は、細い街道沿いにぽつりぽつりと古くからのお店が点在する、どこか懐かしい昭和の香りが色濃く残る町並みの中にあった。

カラカラと引き戸を開けて入ったその店はテーブルが4つほど並んだ、こじんまりした佇まいであった。壁、テーブル、イス、全ての物がいい感じに古びていて、初めて訪れたのにとても落ち着く感じがした。
店自体は小さいけれど、奥はかなり広い製麺所になっているようだ。地元のスーパーなどへの卸しの他、学校給食にも使われているそうだ。

朝9時すぎ。店内には4人の先客がいた。3人は作業服姿で、仕事に行く前の腹ごしらえのようだ。そして一人は70歳前後のおじいちゃん。ゆっくり、のんびりと釜上げをすすっている。讃岐では、こうして朝からうどんを食べるのは普通の風景である。

注文したのは「かけ小280円」。ちくわ、かまぼこ、なると、あげが乗った、ほんとにシンプルな、なんの変哲もないうどん。
ほんわり湯気をあげるうどんをすする。麺は細くてクニュクニュしている。柔らかい口当たりの麺が、かなり甘めのイリコだしを伴って口に入ってくる。
特別、感動するような個性を持つ麺ではない。柔らかい口当たりだけどぷるっと芯に弾力のあるうどんは、するすると喉を通っていく。甘く優しいイリコだしとよく絡んで口の中がなんだかほんわか優しい感じに包まれる。気持ちもほっこり、自然となごんでしまう。

いいなぁ、ここのうどん。

麺のコシが、ダシの味が、セルフの方式が、うんぬんと、あれこれグルメぽく語られがちな「讃岐うどんブーム」だけれど、こういうなにも突出することのない、それでいてほっこりとした美味しいうどんを、子供の時からおじいちゃんおばあちゃんになるまで、ずっと食べ続けてきた観音寺の人々が、とっても羨ましく思えた。

勢いよく扉を開けて作業服姿の若いおにいちゃん二人が入ってきた。
「おばちゃん!かけ大して!」
「あ、俺も!」
「はいよ〜!」

ズルズル…チュルン
熱いかけうどんをとっくに食べ終わったボクの前では、おじいちゃんがやっと釜上げうどんを半分食べ終わったところだった。
この店の中では、時間がゆっくりと流れている。

やっぱりええなぁ柳川は♪

おわり

柳川うどん
観音寺市観音寺町甲2814
木曜定休
9:00〜18:30
かけうどん  280円
釜あげうどん 280円
卵とじうどん 320円
【凄いうどん屋訪問記】目次に戻る
Click Here!

[戻る]